マッサージでもみほぐしても、接骨院で電気や鍼治療を受けても、運動やストレッチをしても
なかなか良くならない腰痛の原因は「腎臓」にあるかもしれません。
多くの腰痛の方をみていると、内臓疲労による腰痛が多いことに気がつきました。
肝臓、肺、胃、腸など色々と臓器がありますが、今回は腎臓についてです。
腎臓とはどんなところでしょうか?
腎臓は、そら豆のような形をしていて握りこぶしくらいの大きさで、腰のあたりに左右対称に2個あります。働きは、血液をろ過して余分な老廃物や塩分を取り除くという、とても重要な役割をしています。
さらに、赤血球を作るホルモンを作ったり、全身に酸素を行き渡らせたり、血圧を調整したりなど生命を維持する上で欠かすことのできない臓器の1つです。
腎臓の働き
- 体の中の老廃物の除去
- 血圧の調整
- 血液をつくる
- からだのバランスを整える
- 骨を作る
■体の中の老廃物の除去
腎臓は、血液を通して老廃物や塩分を尿として体外へ追い出す働きがあります。
腎臓の働きが悪くなると尿が出にくくなり、老廃物や毒素がからだに蓄積してしまうと尿毒症になってしまいます。
■血圧の調整
腎臓は塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しています。また、腎層は血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧が低い時に血圧をあげます。
腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。高血圧は腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。
■血液を作る
血液(主に赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るエリスロポエチンというホルモンの刺激を受けてつくられます。腎臓の働きが悪くなると、エリスロポエチンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず貧血になることがあります。
■体のバランスを整える
腎層は体内の体液量やイオンバランスを調節したり、体に必要なミネラルを体内に取り組む役割も担っています。腎臓が悪くなると体液量の調節がうまくいかなくなるため、からだのむくみに繋がります。
また、イオンバランスが崩れると疲れやめまいなど、からだに様々な不調が現れることがあります。
■骨をつくる
骨がつくられるのには、いくつかの臓器が関わっています。その中でも腎臓は、カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDをつくっています。
腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨が弱くなるなどの症状が出てきます。
- 睡眠をしっかりとる
- 寝る2時間前には食事をとらない
- 適度な運動をする
- ぬるめのお風呂でからだを温める
- 塩分を摂りすぎない
- からだを冷やさない
■睡眠をしっかりとる
寝ている時に、1日中働いて疲れ切った内臓は休んでいます。そうすることで、内臓は次の日に向けて回復します。腎臓もしっかりと睡眠をとり、十分に休ませることが大切です。
睡眠不足になってしまうと、腎臓の疲労は蓄積され体調不良を引き起こしてしまう可能性があります。
■寝る2時間前には食事をとらない
食べ物がからだの中にある状態で寝ると、消化器官が働いたまま眠ることになってしまいます。そうなると、腎臓も水分や塩分のろ過などの仕事が出来てしまい休むことができなくなります。
腎臓だけでなくほかの消化器官のためにも、寝る2時間前までに食事を済ませておくと良いです。
■適度な運動をする
腎臓を健康的に保つには適度な運動が必要です。あまりに激しい運動は、逆に腎臓に負担をかけてしまう恐れがあります。
激しい運動をすると筋肉を使ったあとに疲労物質として尿素などが溜まっていきます。尿素も腎臓がろ過していますので激しい運動を続けると大量になり、腎臓を過度に働かせることになってしまいます。
汗をかいたら体から水分が減っているので腎臓の働きが悪くなるので運動後はしっかりと水分をとることも大事です。
■ぬるめのお風呂でからだを温める
毎日シャワーのみで入浴を済ませるという方は、1週間に何回かは湯船につかるようにしましょう。
38℃~40℃くらいのお湯に10~15分程度でもからだを温められ、同時に内臓もゆっくり温められます。また入浴後自然に体温が下がると同時に眠くなるためすんなりと睡眠がとることができます。
■塩分を摂りすぎない
塩分の摂りすぎは腎臓に負担をかけます。血圧の調整を行なっていて血液中のナトリウムを排出する量を調節して行っています。
しかし、ナトリウムの量が増えれば増えるほど、血圧の調整を行うエネルギーが必要です。そうなると腎臓はオーバーワーク状態になり疲れてしまいます。そうするとナトリウムの排出がうまくいかず血圧が上がったままになります。これが高血圧です。
高血圧は多くの血管の病気に発展するので注意が必要です。塩分を控えることでオーバーワークを防ぐことができます。ただからだのミネラルバランスが崩れてしまうので摂らなすぎにも注意して、適切な量の摂るようにこころがけましょう。
■からだを冷やさない
からだを冷やすことは腎臓機能に影響を及ぼす可能性があります。からだが冷えると毛細血管の流れが悪くなり、腎臓のろ過する機能が低下します。そのためきれいな血液をからだに送ることの障害にもなってしまいます。
冷たすぎるものをとりすぎないようにして、腎臓以外の臓器にも負担がかからないようにしましょう。
まとめ
今回は腎臓についての説明をしました。腎臓は肝臓などと同じようにとても重要な臓器です。
腎臓が疲労してくると腰回りの筋肉も硬くなりやすいので、過度の負担がかからないように注意しましょう。腎臓の負担を減らせば腰痛が起こりにくくなってくるかもしれません。